午前 月~土祝  9:00~12:00
午後 月~木   15:30~18:30
土祝の午後 14:30~17:30
ご予約・ご相談はこちらから

呼吸器内科で処方される薬にはどんなものがある?注意点についても解説

処方された薬をどれくらい続けるのか、長期間使用しても問題ないのか疑問を抱いている男性の様子

呼吸器内科では、咳や痰、息苦しさなどの症状や原因に合わせて薬が選択されます。

処方された薬について「どのくらい続けるのか」「長期間使っても問題ないのか」「副作用が心配」と不安を感じる方も少なくありません。

この記事では、呼吸器内科で処方される薬への考え方や、使用中に確認したいポイントについて解説します。

1. 呼吸器内科ではどのような薬を使うのか

呼吸器内科で処方する内服薬と吸入薬の例
呼吸器内科で使用する薬は、症状を抑えるだけでなく、原因となっている病気や状態に合わせて決定されます。

咳や息苦しさがある場合でも、原因によって必要な治療は異なります。

1-1. 症状や原因によって薬が異なる理由

症状や原因によって薬が異なる理由

呼吸器内科では、咳、痰、息苦しさなどの症状がある場合、その原因を確認したうえで使用する薬を決めます。

例えば、同じ「咳が続く」という症状でも、以下のように背景となる病気や状態はさまざまです。

・喘息や咳喘息による気道の炎症
・アレルギー性鼻炎や後鼻漏など、鼻からの刺激
・胃食道逆流症による胃酸の逆流
・COPD(慢性閉塞性肺疾患)などの呼吸器疾患
・気管支炎や肺炎などの感染症

【気道の炎症とは、空気の通り道である気管や気管支などに炎症が起こり、咳や息苦しさなどの症状が現れやすくなる状態のこと】

そのため、咳止めを使えばすべての咳が改善するわけではありません。

喘息や咳喘息では気道に炎症があり、刺激に敏感な状態です。この場合、症状を一時的に抑えるだけでなく、気道の炎症をコントロールする治療が重要になるでしょう。

一方で、痰が多い場合には、痰を出しやすくする薬が処方されることがあります。

また、感染症が関係している場合には、原因によって抗菌薬など別の治療が必要になることもあります。

このように、呼吸器内科の薬は「症状だけを見る」のではなく、「なぜその症状が起きているのか」を考えながら決定されるのです。

【参考情報】『Asthma – Treatment and Action Plan』NHLBI
https://www.nhlbi.nih.gov/health/asthma/treatment-action-plan

1-2. 咳・痰・息苦しさに対する薬

呼吸器内科で使用される薬には、症状や原因に応じてさまざまな種類があります。

代表的なものとして、以下のような薬があります。

<気管支を広げる薬>

喘息や咳喘息などでは、気道の炎症を抑え、咳や息苦しさなどの症状を起こりにくくするための薬が使用されます。症状が落ち着いていても気道の炎症が残っている場合があるため、医師の指示に従って継続することが大切です。

<痰を出しやすくする薬>

痰が絡む場合には、痰の粘りを調整し、排出しやすくする薬が使われることがあります。痰が続く場合も原因によって対応は変わるため、なぜ痰が増えているのかを確認することが大切です。

◆「去痰薬の効果や特徴」について>>

1-3. 吸入薬と内服薬の違い

呼吸器内科で使われる薬には、口から飲む内服薬と、息とともに吸い込む吸入薬があります。

内服薬は服用後に消化管から吸収され、血液を通して作用します。

一方、吸入薬は薬の成分を気道へ直接届けることを目的とした薬です。

【吸入薬とは、薬の成分を息とともに吸い込み、気道などの目的とする部位へ届ける薬のこと】

喘息など気道の炎症が関係する病気では、炎症が起きている場所に薬を届けることが重要になるため、吸入薬が治療の中心となることが多いでしょう。

ただし、吸入薬は正しい方法で使えないと、十分に薬が届かない可能性があります。「毎日使っているのに症状が改善しない」と感じる場合、薬そのものだけでなく、吸入方法が適切か確認することが大切です。

また、吸入薬にはさまざまな種類があり、使用回数や使い方も異なります。自己判断で別の薬へ変更したり使用を中止したりせず、不安や疑問がある場合は医師に相談しましょう。

◆「喘息などの治療で使う吸入薬」とは>>

2. 薬を使うときに知っておきたいこと

薬を継続することを不安に感じている女性と処方の理由や目的を医師に確認している女性の様子
呼吸器内科の薬は、症状を一時的に和らげるだけではなく、病気の状態を安定させる目的で使用される場合があります。

薬を正しく使用するためには、処方された理由や目的を理解し、状態を確認しながら治療を続けることが大切です。

【参考情報】『Medicines』MedlinePlus
https://medlineplus.gov/medicines.html

2-1. 薬を継続する目的と医師に相談する重要性

薬を使い始めると、症状が良くなった段階で「もう薬は必要ないのでは」と感じることがあります。しかし、咳や息苦しさが治まっていても、病気そのものが十分に安定しているとは限りません。

特に喘息や咳喘息では、自覚症状が少なくなった後も、気道が刺激に反応しやすい状態が残っている場合があります。この段階で薬を急に中止すると、症状が再び現れることもあるため注意が必要です。

薬を続ける期間は、症状の有無だけでなく、これまでの経過や診察、検査結果などを踏まえて判断されます。症状が改善した場合も、自己判断で薬を中止したり回数を減らしたりせず、次回の診察時に継続の必要性を確認しましょう。

【参考情報】『知っておきたい薬の知識』医薬品医療機器総合機構
https://www.pmda.go.jp/safety/consultation-for-patients/on-drugs/info/0001.html

2-2. 薬が効かないと感じた時に確認すること

薬を使用しているにもかかわらず、咳や息苦しさなどの症状が続くと、「薬が合っていないのではないか」「もっと強い薬が必要なのではないか」と不安になることがあります。

しかし、症状が改善しない理由は、薬の種類だけで決まるものではありません。薬の効果を十分に得るためには、正しい方法で使用できているか、決められた回数やタイミングで使用できているかを確認することも大切です。

特に吸入薬では、薬を吸い込む方法によって、気道へ届く量に影響する場合があります。そのため、「毎日使っているのに症状が改善しない」と感じる場合には、薬の変更だけではなく使用方法について医師に相談してみましょう。

症状が長く続く場合には、使用方法が正しいか、症状の出方に変化はないか、当初考えた原因以外の要因が関係していないかを確認することが重要です。

咳が続く場合でも、喘息だけでなく、鼻や胃酸の逆流など別の原因が関係していることがあります。

自己判断で薬を変更せず、現在の症状や使用状況は医師に伝えましょう。薬の効果は、症状が完全になくなったかどうかだけでなく、日常生活への影響が減っているかという点も含めて確認することが大切です。治療中に気になる変化があれば、相談しながら調整していきます。

◆「呼吸器内科で扱う症状」について>>

3. 薬の副作用が心配な場合

薬の副作用の例と長期間の使用で不安になっている女性の様子
薬を使用する際には、「副作用が出たらどうしよう」「長く使っても大丈夫なのか」と不安を感じる方もいるでしょう。

しかし、副作用の種類や注意点は薬によって異なり、すべての方に同じ症状が起こるわけではありません。大切なのは薬の特徴を理解し、気になる症状がある場合には、医師に相談して対応することです。

例えば、吸入ステロイド薬では、声のかすれや口腔カンジダ症などの局所的な副作用を防ぐため、使用後のうがいや適度な吸引力での吸入が勧められます。

【口腔カンジダ症とは、口の中でカンジダという真菌(カビの一種)が増殖し、白い苔のような付着物や痛みなどが生じる病気のこと】

また、気管支を広げる薬では、体質や使用状況によって動悸や手の震えなどを感じる方もいます。

◆「喘息の吸入ステロイド薬による副作用とは?」>>

ただし、薬による反応には個人差があります。インターネットなどで副作用について調べると、不安になる情報を目にすることもありますが、すべての情報が自分に当てはまるとは限りません。

薬を使用する際には、期待される効果だけでなく、注意すべき症状についても理解したうえで、自分の状態に合わせて使用することが大切です。

以下のような場合には、医師へ相談するとよいでしょう。

・薬を使い始めてから気になる症状が出た
・今までになかった症状を感じる
・症状が強くなっている
・薬の使用方法や継続について不安がある

診察では、症状の内容や出現したタイミングなどを確認しながら、薬との関連を考えます。また、副作用が疑われる場合でも、必ず薬を中止するわけではありません。使用方法を調整したり、別の治療方法を検討したりすることで、状態に合わせた対応を行う場合があります。

薬への不安や疑問を抱えたままにすると、必要な治療を続けにくくなることがあります。気になることがある場合には、医師へ相談しながら治療を続けていきましょう。

【参考情報】『薬の副作用かな?と思ったら すぐに医師にご相談を!』政府広報オンライン
https://www.gov-online.go.jp/article/201911/entry-8498.html

4. 呼吸器内科で相談できること

薬についての不安や症状が改善されない場合、呼吸器内科への相談や検査による原因確認が大事
薬について不安がある場合や、使用しても症状が続く場合には、現在の状況を整理して相談することが大切です。

4-1. 症状や経過の確認

呼吸器内科では、まず症状の内容や経過を確認します。

同じ「咳」という症状でも、以下のような違いによって考えられる原因や治療方針が変わることがあるためです。

・いつ頃から症状が続いているか
・乾いた咳か、痰を伴う咳か
・夜間や早朝に悪化するか
・運動時や冷たい空気で症状が出るか
・息苦しさや胸の違和感があるか

また、現在使用している薬についても確認します。薬を使い始めてから症状がどのように変化したのか、使用する中で困っていることがないか、決められた方法で使用できているかなどを確認し、治療の効果や調整が必要な点を判断します。

薬の効果や副作用については、患者さん自身が感じている変化も大切な判断材料になるため、感じていることを伝えるようにしましょう。例えば、「咳は減ったものの夜だけ残っている」「薬を使うと症状は落ち着くが、やめると再び悪化する」といった経過を伝えることで、現在の状態に合わせた治療方法を検討しやすくなります。

◆「呼吸器内科でわかることとは?」について>>

【参考情報】『Asthma – Diagnosis』NHLBI
https://www.nhlbi.nih.gov/health/asthma/diagnosis

4-2. 必要な検査による原因確認

症状や経過によっては、薬の調整だけではなく、原因や現在の状態を確認するために検査を行うことがあります。

呼吸器内科では、呼吸機能検査や呼気中の一酸化窒素濃度を測定するFeNO検査、胸部レントゲン検査、血液検査などを症状に応じて組み合わせて行います。

【FeNO検査とは、吐いた息に含まれる一酸化窒素の濃度を測定し、気道の好酸球性炎症の有無を調べるために行う検査のこと】

例えば、喘息が疑われる場合には、呼吸機能検査やFeNO検査を行います。

原因によって必要な治療は異なるため、薬を調整する前に、現在の症状や気道の状態を確認することが重要です。診察や検査の結果を踏まえることで、その時点の状態に合った治療方法を検討しやすくなります。

◆「呼吸器内科で行う検査」について>>

【参考情報】『Q27. 肺機能検査とはどのような検査法ですか?』日本呼吸器学会
https://www.jrs.or.jp/citizen/faq/q27.html

4-3. 状態に合わせた治療方針の検討

薬についても、症状があるから増やす、症状がないからすぐにやめるという単純な判断ではありません。

治療方針を検討する際には、主に次の点を総合的に確認します。

・現在の薬で症状が安定しているか
・使用方法に問題がないか
・生活への影響がどの程度あるか
・継続するメリットや注意点は何か

治療を続けていると、薬の使用期間や変更のタイミングについて不安を感じることもあるでしょう。

そのような場合には、現在の症状や治療の経過をもとに、薬を継続する目的や今後の治療方針について医師と相談することが大切です。

呼吸器内科では、症状を一時的に抑えるだけでなく、日常生活への影響を減らし、状態を安定させることを目標に治療を進めていきます。

【参考情報】『Summary Guide for Asthma Management and Prevention 2026』Global Initiative for Asthma
https://ginasthma.org/wp-content/uploads/2026/07/GINA-Summary-Guide-2026-WEB-WMS.pdf

5. おわりに

呼吸器内科の薬は、咳や痰、息苦しさなどの症状や、その原因となる病気の状態に合わせて選択されます。

薬の種類や使用期間は人によって異なるため、自己判断で中止や変更をするのではなく、医師と相談しながら調整することが大切です。

また、薬を使っても症状が続く場合や、副作用が心配な場合には、原因や使用方法を改めて確認することで、より適した治療につながることがあります。

薬への不安や疑問を抱えたままにせず、現在の状態を伝えながら治療を進めていきましょう。

咳のお薬についてこのようなお悩みはありませんか?

  • 市販の咳止めを飲んでも効かない
  • 咳止めの種類が多くてどれを選べばいいかわからない
  • 処方薬と市販薬の違いを知りたい
  • 咳が長引いているが、薬だけで大丈夫か不安

2週間以上咳が続く場合は、呼吸器専門医への相談をおすすめします。

受診するか迷っている方へ

この症状、受診したほうがいい?

かんたんな質問に答えて、約1分で受診の目安を確認できます

受診の目安を確認する

※AI問診が開きます

すでに受診をご希望の方